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学院長コラム

コンサルティングの本質
中野正夫
 
 

コンサルティングは、クライアントに最適な解決策を提示する仕事ではありません。
その理由は、コンサルタントがクライアント以上にクライアントの業務や市場に精通しているわけがないからです。

ではコンサルティングの仕事は何でしょう?
それはクライアントが自ら最適解を見つけるプロセスを早める点にあります。

クライアントは個々の分野の専門家として、多くの業務要素を考えています。
しかし多くのことが見えている反面、これが思考の方向を固定してしまうこともあります。
コンサルティングは、このような固定された思考からクライアントを解放するプロセスです。
具体的には、各種の質問を投げかけることで、クライアント自らが自己検証する機会を創出し、クライアント自らが最優先事項を判断し、さらに意志決定が出来る環境を作ることです。
従ってコンサルティングに要求される能力は、質問能力とクライアントのアンサーを評価する能力と言うことになります。
さらに優れたコンサルティングでは、クライアントのアンサーを万人が理解できるスタイルに置き換え、また説得力のある表現に転換して行くべきです。

またこのような解決が最適であることの評価作業も重要です。この深い共通認識がなければ、プロジェクトそのものの信憑性が浅くなり、常に崩壊の危機と隣り合わせとなります。

しかしながら、限定された時間内でいかにクライアントと上記のゴールを達成出来るか、常に研鑽が必要になります。
この為にツール開発があるわけです。経営分野ではその一助がMBAであったりします。ただし、MBAでどのツールを身につけるべきか、と言う戦略ミスで、全くMBAを生かせていない方が多数いることも世間の評価通りです。